尼崎ソーシャルビジネスプランコンペ及び市民フォーラムトークセッションを開催しました。

平成26年11月1日、ソーシャルビジネス系プロジェクトフィールドにおいて尼崎ソーシャルビジネスプランコンペ及び市民フォーラムトークセッションを実施しました。
今年度は、「社会的起業に取り組むこと」をテーマにフォーラムを開催し、ビジネスプランコンペでの5組の新たな社会的起業への取組みをふまえ、尼崎市の社会課題解決人材に求められることが議論されました。

講演概要

(1)講師紹介
○湯浅誠氏
2003年から2007年の間、ホームレス関係の便利屋事業を行っていた。(亡くなった方の部屋の片づけや、部屋の床のフローリングへの換装など。)現在、法政大学現代福祉学部教授。
○佐藤真琴氏
2003年に起業し、かつらビジネスを主に病院向けに行っている。(売店、メディカルストア、病院、美容院をつなげるビジネス。)

(2)尼崎ソーシャルビジネスプランコンペ最終公開プレゼンテーション概要

坂本恵利子さん(小学生の作文力向上事業)

  •  尼崎市の子供の国語力、とりわけ作文能力が全国と比べても引くことから、子供に書くことの意欲と技術を培うための事業を行う。

西口泰さん(アクティブシニアを活用した防災対策事業)

  •  退職後も元気なアクティブシニアによるドライフードの販売を媒介にして、シニア同士の地域コミュニティを形成し、相互扶助による災害時の自主的な防災機能をつくる事業。

園田学園女子大学つなGirl(尼崎市とのつながり構築事業)

  •  尼いもを復活させ、尼いも栽培キットを、小学生3年生の授業で使用してもらうことで、人と人とのつがなりをつくり、尼いもを通じた高齢者との交流などを進める事業。

上田芳史さん(服役後、出所した人材の社会復帰事業)

  •  刑務所から出所した若者は、その後職につけた場合と、そうでない場合で再犯率に約4倍もの差がある。治安等の問題を考慮するだけでなく、出所者の居場所を作り上げるため、社会復帰を支援する事業。

小仁充子さん(乳幼児子育てサポート事業)

  •  一人で(シングルマザーだけではなく実質的に)子育てをする母親が「ママ」という生き方を楽しめるよう、子供との時間と、収入のバランスが取れるシステムとして、乳幼児サポートセンターをフィットネススタジオ形式で運営する事業。

ビジネスプランコンペの結果は、「尼崎市長賞」は小仁充子さん、特別賞として「尼崎をもっと元気にしてくれるで賞」が園田学園女子大学つなGirlの皆さんにそれぞれ授与されました。

(3)トークセッション[湯浅誠氏、NPO法人ノーベル高亜希氏、NPO法人ダイバーシティ田村太郎氏(コーディネーター)の対談形式]

まず、ソーシャルビジネスプランコンペについて湯浅氏は「もっとこのコンペの存在を周知していき、効果を上げていかないといけないと感じた。そのためには、本来社会解題に対する担い手にならないと思われていたところを担い手になれる変化を起こすイノベーションが必要」と指摘されました。また、高氏は「今回提示されたビジネスプランはテーマとして問題はない。あとは、形式にとらわれず、行動に移す必要があるのではないか。また、行動から得られることが多いのではないか。」と、ファイナリストたちへ向けてアドバイスをされました。

次に、行政とソーシャルビジネスとの連携についての意見として、過去にNPOに関する条例をつくることはあったが、それは行政の財政改革の側面が強かった点の反省や、行政にもっと情報を開示することで、社会課題解決を支援してほしいという要望、サービス提供者側の意図が強く反映されすぎる傾向がある中で、自分たちの中でニーズを救い上げるソーシャルビジネスを行えるかという視点が重要であることなどが議論されました。

最後に、地域でソーシャルビジネスに共感する人を増やしていくためにはどうしたらよいかという点について、高氏は「まずは知ってもらうこと。当事者の状況を知り、あとは行動に移しましょう。」と述べられ、湯浅氏は「加えて、ストーリーをのせること。聞き手の人々が当事者意識を持てるようなストーリーを伝えることで、協力を得られやすくなる。自分と聞き手と課題がつながったストーリーを考えることがある。」と付け加えられました。

コーディネーターである田村氏は「社会課題の解決というのは、どこかの誰かが、また誰かに対して行うことではなく、自分の身近にあるパーソナルなものだという意識が必要。」と締めくくりました。

尼崎市長賞を受賞した小仁さん

尼崎市長賞を受賞した小仁さん

特別賞を受賞した園田学園女子大学つなGirlの皆さん

特別賞受賞の園田学園女子大学つなGirlの皆さん


トークセッションの様子

トークセッションの様子

フォーラム終了後、記念撮影

フォーラム終了後、記念撮影