「COC概論」第11、12回講義を実施しました。

新入生を対象とした地域志向教育科目「COC概論」の11、12回目の講義を実施しました。

 

COC概論 第11、12回(2015年7月1日)

 

多自然地域再生系プロジェクトフィールド担当回

赤澤宏樹准教授(兵庫県立大学自然・環境科学研究所/兵庫県立人と自然の博物館)

「多自然居住地域の現状と課題」(約30分)

和田祐之さん(養父市役所市民生活部長)
「楽しくなければ闘わない〜養父市大屋町の挑戦〜」(約30分)

藤尾賢介さん(NPO法人一円電車あけのべ理事長)

「地域住民からの挑戦」(約30分)

赤澤宏樹准教授

「前半講義の振り返り」(約20分)

質疑応答とトークセッション(約40分)

学生のレポート執筆

 

1限目では多自然地域再生系プロジェクトフィールドを担当する赤澤准教授から、中小都市と中山間地域を含む農山漁村等の豊かな自然にめぐまれた地域である多自然居住地域における課題や大学の取組みについて講義が行われました。過疎や高齢化による人口減少を踏まえ、週末滞在や新規就農者など現在の多様なライフスタイルを持つ/持ちたい人々を取り込みながら自立した生活環境を創造しようとする取組みや、地域外からの観光客や一時居住者を含む交流人口増加にむけた広域的なまちづくりに文化資源、資源資源を活用していこうとする大学と連携自治体との取組みについて解説がなされました。

 

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(写真1)赤澤先生の講義

 

次に、COC事業の連携自治体の一つである養父市市民生活部長の和田祐之さんから「楽しくなければ闘わない〜養父市大屋町の挑戦〜」と題した講演が行われました。広域合併によって誕生した養父市の紹介や、養父市大屋町における過疎高齢化による田畑の荒廃・獣害や公共施設の閉鎖・縮小、「買い物難民」の増加などの「まちのなやみ」について、スライド写真を用いながら丁寧な解説がありました。次に、まちの消滅までもが危惧される中で行政と市民が協働して行っている「まちづくり」活動例についての紹介がありました。平成19年に発足した「おおや村役場の会」で特産品を生み出そうとして失敗した事例や、「大屋の旅館プロジェクト」として様々な住人の得意事項をもちよって旧養蚕住宅を簡易宿泊所「いろり」として立ち上げるまでのプロセスについてお話しいただきました。また、住民による住民のための私立農学校として平成23年に設立された「おおや有機農業の学校」では、土作りから野菜を育てて調理して美味しく食べるまでのプロセスを学ぶとともに、学校での有機農業プロジェクトやハナモモを植える桃源郷プロジェクトを通じて、この先の若者の仕事作りや農業を通じた風景作りによってまちに賑わいを取り戻そうとしている活動例についてご講話いただきました。

 

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(写真2)和田さんによる講演。

スライド背景は大屋町で毎年開催される「木彫フォークアート」の作品。

 

引き続き、大屋町明延地区で活動するNPO法人一円電車あけのべ理事長藤尾賢介さんから、「地域住民からの挑戦」と題した講演が行われました。明延地区はかつて明延鉱山で栄えた鉱山町で、鉱山全盛期の昭和30年代には人口が4200人あまりの住人が住んでいました。当時は、映画館、大規模浴場や購買所を備えた「都会」として賑わいましたが、昭和62年の閉山後は人口が減り続け、現在は85人足らずになりました。藤尾さんからは写真スライドによる明延地区の紹介に続き、高齢化率が60パーセントを越える同地区において公的な福祉サービスから外れる支援を会費によって行う「ご機嫌暮らしプログラム」や、明延の近代化産業遺産の活用として一円電車の乗車会探検坑道案内の活動についてお話しいただきました。明延地区では、NPOと大学が連携して、産業遺産の保存・活用に関する活動が行われています(詳細は多自然地域再生系の活動記録をご覧ください)。

 

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(写真3)藤尾さんによる講演。

 

2限目は赤澤先生による1限目講義の振り返りとまとめの後、赤澤先生、和田さん、藤尾さん、正垣智子さん(NPO「一円電車あけのべ」理事)、大平和弘研究員(兵庫県立大学自然・環境科学研究所)が登壇して、学生から寄せられた質問に対する応答を行いながら、トークセッションを行いました。学生からは「一円電車は電車賃が一円で採算がとれるのか」という質問が寄せられたのに対し、NPOの活動自体には会員から年会費を集めていることに加えて、一円電車の運賃には1円以上の電車賃(時には千円や5千円札)が入っていたり、子供がお小遣いを貯めて持ってきたりするエピソードなどお話しいただきました。

 

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(写真4)トークセッションの様子1

 

 

 

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(写真5)トークセッションの様子2

 

「週末滞在」など短期の観光から一歩進んで長期滞在したり、農業について学ぶことで多自然地域と関わりを持ちながら暮らす人々を増やそうとしている養父市での活動について学ぶことで、これまで多自然地域についてイメージが湧かなかった学生には多自然地域を身近に感じる機会になり、「自らも関わっていきたい」という感想を述べる学生もいました。また、市町村合併によって自分の出身小中学校が統廃合されたり、高齢化や若者の減少を身近に感じてきた受講生からは、「他地域の事例と取組みが分かってよかった」「将来自分の出身地でも活かしていきたい」といった反応もありました。

 

多自然地域再生系プロジェクトフィールド回への質問と回答を以下に掲載します。

講義の振り返りに活用しましょう。

 

■明延について

Q明延地区は農業従事者が少ないそうですが、どのような職についている人が多いのでしょうか。

A明延は、もともと鉱山で生計をたてていた地区で、土地の大部分を三菱マテリアル等が所有していることもあり、地区内に農地はありません。そのために、基本的には地域内に農業で生計をたてている方はいません。閉山してからは高齢化も進み、地区内にお住まいの方の7割程度が、65歳以上ですので、年金受給にて生活している方々がほとんどとなります。また、地区内には養父市立あけのべ自然学校、酒屋、三菱マテリアルの関連企業のリョウテック株式会社の工場、寺院が存在しますが、地元の人は少人数で、そのほかは、域外の会社や事業所等に勤めています。

〈参考〉平成27年6月30日現在の明延の人口93人、世帯数57世帯、高齢化率69.9%です。(住民基本台帳)

 

Q明延地区では今後産業遺構をどのように保存・活用して行く予定なのでしょうか。

A「明延まるごと博物館構想」として、地区内に点在する文化遺産をまるごと継承し、活用していくことを目標として活動しています。現時点では明延鉱山探検坑道、明神電車と蓄電池機関車と明盛共同浴場「第一浴場」経済産業省の近代化産業遺産として指定されています。ただ、多くの場合(たとえば建物など)、そのまま残せるものではないので、所有者の合意や、補修などの整備、その後の管理など、具体的に進めていく上では、大きな課題がいくつも存在し、お金や人手(若いボランティアの方々)も必要になります。学術的に貴重なものは文化財として保存するとともに、人手がある限り少しずつでも整備・活用し、広くアピールしていきたいと考えています。

また、明延地域と周辺の関連地域との関係も併せると、生野鉱山、神子畑鉱山、中瀬鉱山と明延鉱山について、兵庫県但馬県民局・養父市・朝来市・企業・地元団体が「鉱石の道推進協議会」を作って、活用や調査を推進しています。

このように、個別の産業遺構の保存と、地域単位の活動を連携させながら保存・活用を進める必要があります。

 

Q集客力のあるツアー誘致等などは考えていないのでしょうか。

A平成18年、19年に鉱石の道推進協議会(事務局:但馬県民局)が神戸・姫路方面から鉱石の道バスツアー(生野・神子畑・明延)を企画し、旅行業者がツアーを実施しました。その後、あけのべ自然学校が旅行業者と提携し、広島・四国方面からのバスツアーの誘致を行いました。

最近でも旅行業者がバスツアーも企画することもありますが、明延までの道路事情などで、ツアーを断念したり、募集しても定員に満たなく、ツアーが中止なったケースもたまにあります。道路事情という大きな課題もありますが、PRや産業遺産の魅力をうまく伝えられていないことも要因かと思います。

 

Q NPO法人一円電車あけのべの活動についてもっと知りたい、一円電車についてもっと知りたい場合、どのようにして情報を得たらよいでしょうか。

A 一円電車については、あけのべ自然学校のホームページで少し紹介しています。一円電車のことを詳しく知るには『明延鉱山と一円電車』(神戸新聞出版センター。著書・岡本憲之2012)を購入することを薦めます。本は、県内の本屋、またはあけのべ自然学校で販売しています。(定価1、400円税別)

なお、NPO法人一円電車あけのべの詳しい活動については、会員になっていただければ、定期的に会報やイベント案内などが届きます。

まずは、一円電車の体験乗車会(4~11月の毎月、概ね第1日曜日10時~15時)の時に、実際に明延にお越しください。是非一緒に明延を盛り上げていきましょう。

一円電車運行日や探検坑道の予約受付、NPO法人一円電車あけのべと「鉱石の道」明延実行委員会の活動紹介などは下記ページにて↓

養父市立あけのべ自然学校H.P.

http://www.fureai-net.tv/akenobesizen/

昨年度よりFacebookも新設しました↓

https://www.facebook.com/itiendennsya

 

Q 旧明延鉱山の坑道には観光坑道以外の利用法はありますか。また改修して今とは違う使い方をしていく予定やプランはありますか。

A 現在坑道の見学を実施している「探検坑道」の部分は、明延鉱山閉山後、旧世谷通洞坑の一部を明延鉱業株式会社(当時)が青少年の鉱山学習施設として、そのままの形を残して整備したもので、現在は、養父市立あけのべ自然学校での学習目的の施設として、養父市が管理しています。ですから、他市や他府県に見られる鉱山観光施設のように、観光目的で民間が大規模に改修・整備した施設ではありません。ゆえに、“本物”が残っている坑道なのです。この本物の魅力を継承していきたく定期的な管理や補修を行っていただいており、大規模な改修等は今のところ予定していません。

ただ、年中13~15度程度の温度を保った坑道内の環境を活かして、一部、日本酒と醤油を貯蔵することも行われています(下記H.P.)。今後このような小規模な活用策は新たに考えていけるかもしれません。なお、坑道は、鉱山保安法によって、厳しく管理されています。

播州一献H.P.

http://www.sanyouhai.com/akenobekozan/akenobe.htm

 

 

■養父市について

Q 阪神地域に出て行った若者が戻ってこられるまちづくりを目指していると仰っていましたが、行政としてどのような対策や活動をされているのでしょうか。

A 現在、市では、移住者の生活基盤の基礎となる住環境の整備を図るため、空き家バンク制度、若者向けの市営住宅改修、新築・増改築等の財政的支援制度を実施しているほか、若い世代が安心して出産、子育てできる環境を目指し、特定不妊治療費助成制度、多子世帯の保育料負担の軽減制度、中学校3年生までの子どもに係る医療費の無料制度を設けています。

仕事の支援としては、新規就農、半農半Xなど営農規模に応じた各種支援制度のほか、様々なビジネスアイデアを持った方をサポートし事業化したり、起業しようとする方へ出資したりするなど、熱意と意欲のある起業家の挑戦を応援しています。また、田舎暮らしを希望する方々のニーズに対応するため、パンフレット、ホームページ等を通した情報発信、移住定住に関する相談窓口の設置、空き家バンクの紹介・仲介、フェア・相談会等への参加、移住体験セミナーなどを実施し、移住定住の促進を図っています。

 

Q 養父市にIターンUターン者等を優遇する制度はあるのでしょうか。

A  Iターン・Uターンへの優遇制度については、U・Iターン者が移住に当たり、養父市で住宅を確保する際に最大30万円の加算制度があるほか、空き家を購入・改修した場合の助成制度を設けています。

養父市市民生活部やぶぐらし課H.P.

http://www.city.yabu.hyogo.jp/8263.htm

 

Q 「人のつながり」とは具体的にはどういう風に作って/つながっていったのですか。

A 「袖振り合うも多生の縁」という諺のように、この人とは以前から繋がっていたんだという気持ちで人と接することにより、自然と人の輪がつながっていくと思います。

例えば、一円電車の復活プロジェクトでは、市民や全国の鉄道ファンらに一円電車募金を呼びかけ、その資金で地元やボランティアの合同作業により一円電車を走らせる70mの線路をつくりました。また、鉱山社宅再生プロジェクトでもボランティアの参加で清掃活動や屋根のペンキ塗り作業をしました。このように地元とボランティアが目的・目標を共有し、体験することによって、感動が生れ、人と人のつながりが生まれています。なによりも人との絆を大切にすることです。

 

Q  養父市には様々な観光資源がありますが、今後新たな観光資源を作ろうという計画はありますか。

A  観光資源には、自然景観、歴史的文化的価値のあるもの、さらにそれらの複合体、集合体も含む幅広いものです。具体的に新たに観光資源をつくろう、という計画などはありません。養父市では、地域資源を発掘し、見直し、磨き、輝かせて、魅力ある観光資源として活かす取り組みをしています。

大屋町ひとつとっても、自然的な資源である天滝(日本の滝100選)や樽見の大桜(国指定天然記念物)、文化的な資源である明延鉱山や、3階建ての養蚕農家建築を活用した施設など、たくさんありますが、阪神間ではそこまで知名度は高くありません。これらをいかに広く深くアピールしていけるか、効率よくこれらの資源を回って、一日中養父市で過ごしてもらえるような効果的な仕組みをいかにデザインしていけるか、が今後大事になってくると思います。

 

Q  リーフレットに農業特区指定とありますが、どのような農作物の名産品がありますか。

A  養父市中山間農業改革特区は、高齢者を積極的に活用しながら民間事業者との連携による農業の構造改革を進めることにより、耕作放棄地等を生産農地へ再生し、6次産業化(農畜産物の生産だけでなく、食品加工(第二次産業)や流通・販売(第三次産業)にも農業者が主体的にかかわることで高付加価値化を目指すこと)、による農産物・食品の高付加価値化を実践し、輸出も可能となる新たな農業を、観光・歴史文化と一体的に地域振興を実践するモデルを構築することを目的とし、平成26年5月1日に国家戦略特別区域法(平成25 年12 月13 日法律第107 号)に基づき、特別区域として政令により指定されました。

現在、14の事業者が参入し、多くは農業生産法人を設立して、大豆、ピーマン、ニンニク、リンドウ、小菊などの栽培に取り組み始めました。農産物の名産品は、朝倉山椒、おおや高原の有機野菜などがあります。

なお、国家戦略特区の詳細は、市内18箇所の各地域自治組織にて地域説明会を実施した報告書が、わかりやすいと思います(下記H.P.)。

養父市企画総務部国家戦略特区・地方創生課H.P.

http://www.city.yabu.hyogo.jp/8371.htm

 

 

■プロジェクト全体

Q  このプロジェクトを行ったことでの実質的な成果は上がっていますか。成果がこれからあがるという見込みはあるのでしょうか。

A  このCOC事業のプロジェクトは、何かの到達目標や研究を達成する形でのプロジェクトではなく、地域の課題解決という大きな命題に対し、行政や住民などの多様な主体と大学が、地域について一緒に考えること、そしてその中でかかわる学生が学ぶことなど、いわば“結果”よりも“過程”を大切にした、終わりのないプロジェクトだと認識しています。したがって、何を“実質的な成果”と捉えるかは非常に難しいことです。

たとえば、プロジェクトのイベントによって、何人来訪者が増えたか、経済効果がいくらあったかなども直接的な成果として捉えることができますが、考え方によっては、100人が年1回来るより、10人が年5回じっくり来てくれる方が、多自然居住地域にとっては大切なことかもしれません。

本プロジェクトフィールドの明延では、地域の景観や文化遺産をどのように保全するか、地域以外の人(たとえば芸術家など)が明延のまちづくりにどう関われるのかといった勉強会開催や、活用実践のお手伝いを中心にこれまで活動してきました。じっくり人が来てくれるような、魅力あるまちづくりを行うためには、地域の歴史文化を継承する人が関わり続けたり、時間がかかったとしても地域の景観が保全されたりすることが大切であり、またアートなどの別の視点が加わることで鉱山以外の魅力が生まれたりすることもあり、活動には“多面的価値”があると思います。また、このような勉強会を通じて、地域の方々の認識に変化が生まれたり、誇りを持って自分達で地域を盛り上げようとする機運が拡がるといった、活動の“内発的価値”もあるでしょう。これらは、人数や収益等とは異なり、効果がとても計りづらいものですが、まちづくりにとって大切な視点です。このような視点で捉えれば、どのCOCプロジェクトにおいても、地域が一歩ずつ前進するために、何らかの成果を果たしているのではないでしょうか。

今後も大学が何らかの主導権を持って成果をあげていく活動を行うのではなく、地域が何かを始めるにあたり、一緒に考えるお手伝いや一緒に考えて実践してくれる人を発掘するなど、技術的に支援できるような体制でプロジェクトを進めます。

 

Q  プロジェクトの成功例、失敗例を教えてください。

A  多自然居住再生系の自然・環境科学研究所のプロジェクトに限っては、まちづくりという大きな命題に対し、成功と言えるだけの成果をおさめるに至っておらず、まだはじまったばかりです。

失敗例というべきか、当面プロジェクトの大きな課題は、自然・環境科学研究所が学部生との接点がないため、多くの学生とともにプロジェクトを実践することが、なかなか実現できないことです。高齢化した多自然居住地域では、若いボランティアの方の存在が欠かせません。もし大屋町や明延に少しでも興味があり、時間がつくれる学生さんがいれば、是非一緒に活動を盛り上げていきませんか。

 

Q  多自然地域の課題に対して協働して解決しようとする際、住民、NPOの団体、行政、大学はどのような基準で分業して解決にむけて活動しますか。

A 明確な“基準”はありませんが、ある程度“分業”することは確かです。地域の目標像は皆で共有して、それぞれがそれぞれの立場からできることをやる、ということです。

たとえば、まちづくりの主体はやはり住民です。行政や大学がその地域をどうしたいか決める訳ではありません。住民は、現場の最前線で課題に直面して戦う、いわば“現場のプロ”です。ただ、多自然居住地域の多くは、都市への人口流出(人材・若手の流出)や、少子高齢化により、住民の戦力が失われつつあります。そこで、意欲のある住民や地域外の支援者で構成するNPOなどの市民団体は、人手や資金の確保、施設の管理運営、地域の将来に向けて計画・実践するなど、いわば“実践のプロ”として立ち回る必要があります。そして、行政は頑張る地域(住民、市民団体)に対して、様々な法令や制度を駆使して、地域が活動しやすい仕組みを新たに探し、新たにつくる、いわば“制度のプロ”として課題に立ち向かいます。一方、大学などの専門家は、専門的な知見に基づいて、地域の課題や活動の方向性に関し、調査・研究して助言を示し、時として行政や住民の潤滑油や代弁者として、関係者間の合意を促していくような、“理論のプロ”なのかもしれません。

ただ、まちづくりの先進と呼ばれるような地域では、この分業を1人何役と動かすキーマンのような存在がいることで成功しているケースも多く、どのような分業で地域の課題解決を目指すかは、地域次第(人材を含めた地域のポテンシャル次第)であることも確かです。